デッキの乗客に向けてよさこい演舞を披露する室蘭百花繚蘭

　日本クルーズ客船（大阪市）所有の大型客船「ぱしふぃっくびいなす」（２万６５９４トン、松井克哉船長）が２４日、室蘭港に寄港し、中央ふ頭に着岸した。純白の船体を横付けし、市民らに“洋上の楽園”の姿をＰＲ。乗客は西胆振観光を満喫した。

　同船は全長１８３メートル、幅２５メートル。室蘭港への寄港は５月以来となった。今回は３泊４日のツアー「きらめく北海道　函館・室蘭クルーズ」で乗客１８０人、乗組員１６０人が２２日に新潟港を出港した。



　午前７時半の入港時には、あいにくの雨天の中、市民団体「室蘭港を愛する会」の会員ら２０人が国際信号旗を振って歓迎。乗客のうち１３０人は観光バスで地球岬と有珠山、登別温泉、ウポポイ、北黄金貝塚公園の４コースに分かれて観光を楽しんだ。

　午後５時半の出港に合わせ、室蘭百花繚蘭がよさこい演舞を披露。１００人の市民らと共に盛大に見送った。デッキに詰めかけた乗客たちは「ありがとう！」と感謝の言葉と拍手。打ち上げ花火も上がる中、汽笛を鳴らした同船は、室蘭港を後にした。

　今年の客船の寄港は今回が最後。室蘭港を愛する会の小林靖子さん（御崎町）は「私も乗ってどこかへ行きたくなりました。これだけの港があるのだから、もっと客船が来てほしい」と名残惜しそうに話していた。