市立病院の方向性について説明する青山市長
室蘭市議会議員協議会が25日、市議会第1会議室で行われた。市は市立室蘭総合病院(山手町)について、2027年度中をめどに高度急性期・急性期機能などを製鉄記念室蘭病院(知利別町)へ統合することを正式に表明した。外来診療など移管可能な医療サービスを地域の医療機関へ移すことを基本とする。統合後、病院事業会計は閉鎖する。
1月に開催された第17回市地域医療連携・再編等推進協議会で、市立病院が日鋼記念病院(新富町)、製鉄記念双方と個別協議を実施することを確認。その後も検討を進めて、24日に第18回協議会を書面開催し、製鉄記念への統合などの方向性を確認し合意を得た。
合意事項はこのほか、高度急性期・急性期医療や救急救命の2次医療圏の東室蘭地域の拠点を製鉄記念へ段階的に集約する。回復期・慢性期機能に加えて在宅医療・介護と連携し地域を支える医療機関として、日鋼記念を受け皿として蘭西地域に確保する-との内容。いずれも同意を得たことで、同協議会の役割を終えて解散することとした。
青山剛市長は「安心して医療を受けてもらうため、残された選択肢は他にない。働く職員の雇用に対する不安にも寄り添いながら、市立病院の目指す方向性の実現へ全力で取り組む」と述べた。
砂田尚子議員(公明党)は、統合に向けたスケジュールについて質問。中澤昌弘病院事務局長は「統合計画を作り診療科の移転や患者の移送、職員・設備の再配置などを具体的に協議していくことになる。病院事業会計の閉鎖へ現時点で約70~80億円必要」との見通しを示した。
職員の雇用確保について西舘武志保健福祉部長は「職員団体と協議しながら、相談窓口の設置などを26年度から進める」とした。早川昇三議員(市政結和)への答弁。病院事業会計閉鎖後の職員の雇用についても、ハローワークと連携した相談や専用窓口の設置、医療機関の求職情報提供を行うとした。
新井一病院事業管理者は「職員には災害や感染症対応、経営改善に向けた取り組みで協力してもらった。給与削減もあり、今回の決断に至ったことは大変申し訳ない」と陳謝。職員の再雇用に向けては「1人1人に寄り添い、できるだけ希望に沿うよう全力を尽くす」と述べた。
協議会終了後、青山市長は「病院事業会計を閉鎖することで一抹の寂しさはある。今後も安心して地域で医療を受けられることが大事。職員がどのような職を求めているかを把握し、新しい仕事や環境に対応できるよう取り組む」と話した。
◆―― 室蘭の総合病院再編経過
安定的な医療体制を検討するため、室蘭市内3総合病院の診療機能の統合・再編に向け議論を進めてきた「市地域医療連携・再編等推進協議会」。市立室蘭総合病院の一部機能を製鉄記念室蘭病院に統合する方針が決まり、協議会は解散することとなった。医療再編を巡る動きを振り返る。
▷2018年9月 道が策定した西胆振区域地域医療構想に基づき、室蘭市内の医療提供体制を話し合う「あり方検討会」がまとめた機能統合や再編に言及した提言を受け、協議会が発足
▷20年3月 高度急性期、急性期医療の拠点を東室蘭に一つ、軽度な急性期医療を提供する医療機関を蘭西に確保、とする第2次中間取りまとめを公表
▷24年6月 新型コロナ禍での協議中断をはさみ、対面での議論を再開
▷25年3月 基本的方向性を公表し、市立室蘭総合病院と日鋼記念病院が早期統合を目指すことで合意
▷25年10月 日鋼記念病院が徳洲会グループ入りを発表。単独で経営を継続することに
▷26年2月 室蘭市が市立病院の高度急性期・急性期機能などを製鉄記念に統合する方針を固めた






























































