トレーラーに積み込まれるスラグ缶=19日午後3時20分、室蘭市仲町
人体に有害な高濃度ポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物を無害化する北海道の処理事業は19日、室蘭市仲町の処理施設では最後となる処理作業が完了した。事業は今月末をもって処理期限を迎え終了する。同施設は2026年度以降、解体撤去工事に着手する予定。
最終日のこの日は、安定器や使用済みの化学防護服などをプラズマ処理した際に排出される残渣(ざんさ)「スラグ」の入った缶7個をトレーラーに積み込んだ。午後3時すぎ、重さが約1・4トンある最後のスラグ缶を乗せ、苫小牧の産業廃棄物処理施設に出発した。
同事業は2008年5月に当初施設、13年9月に増設施設が操業を開始。約18年間にわたり、道内や東日本15県で保管されているPCB廃棄物などを受け入れた。24年には、すでに事業を終えていた西日本エリアで新たに見つかった廃棄物の処理も引き受けた。最後の処分物は昨年12月25日に受け入れ、2月16日から最終処理を開始した。
地域への情報公開を目的に「北海道PCB廃棄物処理事業監視円卓会議」も60回以上開催。進ちょく状況やトラブルを逐一報告することで、オブザーバー参加する地域住民にも事業への理解を求めた。
無害化処理に当たってきた中間貯蔵・環境安全事業(JESCO)北海道PCB廃棄物処理施設の渡辺謙二所長は「地域の理解があったからこそ事業を進められた。処理を終えて未来への負債を残さないことができて安心」と述べた。最後の搬出について「大きな仕事がやっと終わった感慨深さがあった」と振り返った。
国内のPCB廃棄物処理施設は北海道、東京、豊田、大阪、北九州の5カ所。北海道・東京以外では23年度までに処理事業を終了しており、東京も今月末で終了予定。
JESCOは26年度以降、当初・増設両施設の先行解体工事を本格的に開始する。高濃度PCBを中心に扱う解体設備などがあるエリアが対象で、当初が28年度、増設が27年度に完了予定。本解体工事と建屋のPCB除去分別工事・解体撤去工事は、当初が26~33年度、増設が26~31年度の実施を計画している。
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