火災が起きた香港北部の高層住宅=26日(共同)
【香港共同】香港北部の高層住宅群で26日に起きた大規模火災で、消防当局は28日、死者数が128人になったと発表した。このうち身元不明の遺体が89体あり、確認を進めている。香港政府幹部は、依然として約200人と連絡が取れていないと述べた。ほぼ火を消し止めるまで約43時間かかり、犠牲者数はさらに増える恐れがある。
香港政府当局者は出火元について、初期の調査では外壁の補修工事のために設置された足場の防護ネットに何らかの原因で引火したとみられると話した。低層部分だという。周りの防護ネットやガラスの外側に設置された発泡スチロール製の保護材に燃え移り、急速に火が広がったとの分析を明らかにした。
また火災の発生時に現場の火災報知機が作動しなかったことが住民の証言などで分かった。香港メディアも作動しなかったと報じており、避難が遅れた原因の一つとなった可能性がある。
28日夜も消防士が建物内に入り、捜索を続けた。消防当局によると、約70人が救出され、病院で手当てを受けた。
汚職取締機関の廉政公署は28日、外壁の補修工事を請け負った会社やコンサルティング会社の幹部ら計8人を逮捕したと発表した。容疑は明らかにしていない。同公署は27日に専門チームを立ち上げ、補修工事を巡り不正がないかどうか調べると発表していた。
高層住宅群は新界地区大埔にあり、住民は計約4千人とされる。外壁の補修工事中に火災が発生し、同一区画で30階以上の7棟が燃えた。防護ネットが耐火基準に満たないものだった疑いがあるほか、可燃性の保護材が使われていたことが問題視されており、既に警察が工事を請け負った会社の幹部の男ら3人を過失致死容疑で逮捕している。






























































