消火活動が続く火災現場の高層住宅=28日、香港北部・新界地区大埔(共同)
◆―― 安否不明2百人超か
【香港共同】香港北部の高層住宅群で26日に起きた大規模火災は28日も消火活動と捜索が続き、消防当局によると、死者は94人に達した。鎮火したとの発表はないが、消防士が建物内部に入った。安否不明者が多数おり、当局が確認を急いでいる。
政府トップの李家超行政長官は27日未明の記者会見で、連絡が取れない人は279人に上ると明らかにしたが、その後発表していない。現時点で何人が取り残されているかは不明だ。消防当局によると、約70人が救出され病院で手当てを受けている。
高層住宅群は新界地区大埔にあり、住民は計約4千人とされる。外壁の補修工事中の26日午後に火災が発生。同一区画で30階以上の7棟が燃えた。李氏は27日夜の会見で「7棟は基本的に(火を)制御している」としたが、その時点で少なくとも数カ所で火が出ているのが確認できた。
住人の60代女性は「家には戻れないだろう。新しい家を早く見つけたいが家財を失い、どうしたらよいか分からない」と力なく話した。被災者の中には近くの商業施設の廊下に布団を敷いて寝泊まりする人もいた。
住宅外壁の補修工事で設置された足場を覆う防護ネットなどの資材が可燃性の高いものだったことが被害拡大の要因だとの指摘がある。警察は工事を請け負った会社の幹部の男ら3人を過失致死容疑で逮捕した。
香港政府は原因調査や被災者向けの住居支援、資金面の支援を進めるための組織を設立。香港政府ナンバー2の陳国基政務官は27日、足場づくりの業者側と、耐火性で勝る金属製資材への転換促進について協議を始めたと明らかにした。






























































