
閉幕前最後の週末を迎え、大勢の来場者でにぎわう大阪・関西万博の会場=11日午前、大阪市此花区の夢洲
大阪・関西万博は11日、閉幕前最後の週末を迎えた。会期終盤は1日当たり20万人以上が訪れ、会場内は連日超満員。184日間の会期は、13日の閉幕に向けてカウントダウンに入る。参加国・地域が日替わりで伝統芸能などを披露する「ナショナルデー」は、11日のカリブ海の島国ハイチが最終回。
11日は早朝から、入場を待つ人でゲート前に長蛇の列ができた。並んでいた和歌山県の会社員津守舞さん(44)は4回目の来場で「ラスト万博を存分に楽しみたい」と話した。午前9時前に開門すると、来場者は猛ダッシュでお目当てのパビリオンなどに向かった。
大阪ヘルスケアパビリオンでは、測定した健康データを基に25年後の自分をアバター(分身)で見られる人気企画の先着観覧受け付けがあっという間に満員に。なんとか間に合った大阪府八尾市の福山(ふくやま)ちはるさん(27)は「ギリギリ入れてよかった」と笑顔を見せた。
ハイチナショナルデーの式典では、同国の代表者が「日本とハイチは、国民のためにより良い未来を刻もうという志で結ばれている。大阪の地で、美しい歴史の新たな一ページを開きたい」とあいさつ。父がハイチ出身のテニス選手、大坂なおみさんのビデオメッセージが流された。
10日時点の一般来場者数は2487万人(速報値)。2005年愛知万博の2205万人を超え、2500万人突破が目前に迫っている。11~13日は来場の予約枠が埋まっており、大混雑が予想される。
【大阪・関西万博】大阪市此花区の人工島・夢洲で開かれている国際博覧会。「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマで、会期は4月13日~10月13日の184日間。1周約2キロの大屋根リングが会場のシンボルで、158の国・地域と7の国際機関のほか、自治体や企業がパビリオンを出展している。公式キャラクターは、赤い環状の顔と青い体が特徴の「ミャクミャク」。おおむね5年ごとの大規模な万博が国内で開かれるのは1970年大阪万博、2005年愛知万博に続き3回目。