
16日、ロンドン郊外の空港に到着したトランプ米大統領(右)と妻のメラニアさん(ゲッティ=共同)
【ロンドン、ウィンザー共同】トランプ米大統領は16日夜、ロンドン郊外の空港に到着し、国賓として英国訪問を始めた。英側は王室と政府を挙げてもてなし、関係強化を狙う。トランプ氏が滞在するロンドン郊外のウィンザー城周辺では抗議デモがあった一方、訪問を歓迎する人の姿も。米国と「特別な関係」にある英国では世論が二分している。
トランプ氏は16日、米国出発に先立ち、ホワイトハウスでチャールズ英国王について「私の友人だ。優雅な紳士で、英国をとてもよく代表している」と語り、2度目の国賓待遇は異例で「光栄だ」と強調。滞在中、スターマー英首相と貿易などを協議すると述べた。
トランプ氏到着前からウィンザー城周辺には数百人が集結。トランプ氏がウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領やパレスチナ自治区ガザを地上侵攻するイスラエルのネタニヤフ首相に寄り添っていると不満を示し、「帰れ」「独裁者は歓迎しない」と書かれたプラカードを掲げた。
一方、近くに住むリチャード・ホドソンさん(66)はトランプ氏の「力強さと予測不能さ」がロシアや中国への抑止力になっていると主張。トランプ政権との協力を強化することで「停滞する英国経済が少しでも改善すれば良い」と期待した。
トランプ氏の訪英は18日まで。17日午前は妻メラニアさんと共にウィンザー城でチャールズ国王に面会し、同日夜に国王主催の晩さん会に出席する。18日にスターマー氏と会談する。