
自民党総裁選に立候補する意向を表明した林官房長官=16日午後、国会
◆―― 物価高対策論点に
自民党の林芳正官房長官は16日午後、国会内で記者会見を開き、石破茂首相の退陣表明に伴う総裁選(22日告示、10月4日投開票)に立候補する意向を表明した。小泉進次郎農相は会見で、総裁選への出馬意向を地元の支援者に伝えたと明らかにした。「正式表明に向けて一つ一つ積み上げたい」と語った。小林鷹之元経済安全保障担当相も国会内で会見し、立候補を正式表明した。経済成長に向けて時限的な所得税の定率減税を提唱した。
総裁選では自民、公明両党が物価高対策として参院選公約に掲げた一律現金給付の是非が論点の一つ。各候補が経済をはじめとした政策を競う。
林氏は会見に先立ちX(旧ツイッター)で「経験と実績を全て生かし、安定と成長を両立させる政権運営を目指す」と投稿。会見では「物価上昇を上回る賃金上昇の流れを止めないよう政策の中で織り込みたい」と述べた。
林氏は、岸田前政権下の2023年12月に官房長官に就任し、昨年10月発足の石破政権で再任された。内閣の中枢で首相を支えた立場から、秋の臨時国会をにらんだ追加経済対策の必要性にどう言及するのかが注目される。
小林氏は会見で、日本を取り巻く国際情勢の悪化を踏まえ防衛費増額の必要性を強調した。「国内総生産(GDP)比2%では到底足りない。国家安全保障戦略を早急に改定して必要な額を積み増す」と強調した。
小泉氏は16日の記者会見で、総裁選出馬に当たって、加藤勝信財務相に陣営の選対本部長への就任を打診し、受け入れられたと明らかにした。選択的夫婦別姓への立場については「まず党内がまとまることが非常に重要なことだ」と述べるにとどめた。
表明済みの茂木敏充前幹事長は東京都内のスーパーを視察した。