閣議後、記者会見する小泉農相＝１２日午前、農水省

◆――　再挑戦、来週に記者会見
　自民党の小泉進次郎農相は、退陣表明した石破茂首相の後任を決める総裁選（２２日告示、１０月４日投開票）に出馬する意向を固めた。地元の神奈川県横須賀市の支援者らと１３日に協議した上で、来週後半にも記者会見する方向で調整している。昨年の総裁選では３位となって敗れたが再挑戦する。複数の関係者が１２日明らかにした。閣僚で出馬意向を固めたのは林芳正官房長官に続き２人目。総裁選は高市早苗前経済安全保障担当相ら５人の争いになる公算が大きい。

　小泉氏は１２日の記者会見で、総裁選への立候補に関し「政治家としてよって立つところは地元だ。横須賀と三浦の方の声を聞きながら最終的に判断したい」と述べた。神奈川県連の梅沢裕之幹事長は小泉氏の出馬に期待感を示している。

　小泉氏は、首相の進退を巡って生じた党内の亀裂に触れ「自民党が置かれた状況は危機的だ。傷を癒やし、一つになって前に進めるのが喫緊の課題だ」と指摘した。

　昨年の総裁選１回目投票で小泉氏は９候補中３位で決選投票に進めなかったものの、議員票では首位だった。石破政権で選対委員長に抜てきされたが、昨年１０月の衆院選大敗を受けて引責辞任。今年５月に発信力を買われ、失言で更迭された江藤拓氏の後任として農相に起用された。


　【自民党総裁選】自民党の最高責任者である総裁を決める選挙。立候補は党所属国会議員に限られ、国会議員２０人の推薦人が必要になる。今回は国会議員票２９５票と党員・党友による地方票２９５票の計５９０票を争い、過半数に達した候補が当選する。過半数に届かなければ、上位２人が決選投票に進む。決選投票は国会議員と４７都道府県連が１票ずつ持つ。各都道府県連の１票は上位２人のうち、都道府県ごとに得票が多かった候補に充てる。新総裁の任期は石破茂首相の総裁任期の２０２７年９月末まで。