
開業した「ジャングリア沖縄」に入場する人たち=25日午前、沖縄県今帰仁村
沖縄県今帰仁村のテーマパーク「JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)」が25日、開業した。大自然を最大限生かした開放感が特徴で、ジャングルで恐竜から車で逃げ回る「ダイナソーサファリ」をはじめ計22種類のアトラクションなどが楽しめる。敷地面積は東京ディズニーランドより広い約60ヘクタール。開発の遅れが指摘されていた本島北部の振興策として地元の期待は高まっている。
入り口付近には、高さが14・5メートルあるパークの象徴「ジャングリアツリー」がそびえる。直径約23メートルの巨大な気球に乗って絶景を望むアトラクションなどを用意し、屋外温浴施設には、外縁を水面が覆い、風景と一体化した感覚を味わえる風呂「インフィニティスパ」も整備した。
この日は開業前から長蛇の列ができた。午前9時15分ごろ、来場客は次々とツリーの下をくぐり、園内に入った。沖縄県名護市のホテル従業員・屋良朝彦さん(50)は渋滞を避けるため、午前3時に一番乗りで到着したという。「期待しかない。沖縄を活性化させ、次の世代につなげてほしい」と語った。
国内在住者の入場料は大人が6930円、4~11歳が4950円で3歳以下は無料。温浴施設は別料金となる。
近年、沖縄の観光需要は堅調だが、宿泊先は那覇市など中南部に集中し、北部は「素通り観光」と言われてきた。ジャングリア沖縄を新たな目玉に位置づけ、北部の宿泊需要喚起にもつなげる。
企画はマーケティング会社「刀」、運営は「ジャパンエンターテイメント」(同県名護市)が担う。刀の森岡毅最高経営責任者(CEO)はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)を再建したほか、長崎県佐世保市のハウステンボスの運営支援でも知られる。