
広島市の原爆養護ホームの入居者からもらった折り紙を手にする59歳の誕生日を迎えられた紀子さま=8月、東京・元赤坂の秋篠宮邸(宮内庁提供)
秋篠宮妃紀子さまは11日、59歳の誕生日を迎えられた。宮内記者会の質問に文書で回答し、長男悠仁さま(19)が成年式を終え「安堵しています」とし「成年皇族として一つ一つの務めを大切にし、役割をしっかり担って自分の道を歩んでほしい」と記した。悠仁さまの成長を見守り、祝意を寄せてくれた人たちに心から感謝した。
悠仁さまは今後、宮中行事や公務に携わっていく方針で「多様な経験をしながら視野を広げる機会を積極的に持ってほしい」と期待した。
4月から筑波大(茨城県つくば市)に進学し、家族と離れて過ごす時間が長くなったが「私たちの仕事の予定を確かめながら、一緒に過ごす時間をさりげなく作り出そうとしてくれて、うれしく思う」とした。秋篠宮さまが大学時代から愛用してきた山吹色のビートルを悠仁さまが運転し、秋篠宮さまを乗せて赤坂御用地内をドライブしていることも明かした。
米国で暮らす長女小室眞子さんに今春、子どもが生まれ「家族そろって大変うれしく思っています」とした。初孫に当たり「自分がそのような年齢になったのかと不思議な気持ち」とつづった。孫が遠出できるようになって「よいタイミングで日本を訪れてくれたら」と願った。
6月にブラジルを公式訪問するなど国内外で公務に励む次女佳子さまを「心強く思っている」。秋篠宮さまと結婚35周年を迎え「お互いに体調を気遣い合うことも増えてきました」と記した。
この1年で印象に残った出来事として、戦後80年の節目に被爆地・広島を訪れて被爆者の話を聞いたことや、能登半島地震の被災地・石川県を訪問したことを挙げた。
◆―― 紀子さまの文書回答要旨
秋篠宮妃紀子さまが11日の誕生日に際し、宮内記者会に回答した文書の要旨は次の通り。
―悠仁さまが成年式を終えた感想と期待。
成年式と関連する行事を終えることができ、安堵しています。成長していく日々を見守り、祝意を寄せてくれた多くの方々に心から感謝します。成年の皇族として、一つ一つの務めを大切にし、役割をしっかり担って自分の道を歩んでほしいと願っています。大学生として学業に取り組む傍ら、多様な経験をしながら視野を広げる機会を積極的に持ってほしい。
家族と離れて過ごす時間が長くなる中、悠仁が家族との時間を大切に考え、私たちの仕事の予定を確かめながら、一緒に過ごす時間をさりげなく作り出そうとしてくれてうれしく思っています。
―この1年について。
印象に残る出来事は戦後80年にあたってのこと、大阪・関西万博、金沢市から奥能登、珠洲市を訪ねたこと。
悠仁が成年式を行ったことは、家族にとっても大きな節目であると思います。6月に結婚35周年を迎えました。お互いに体調を気遣い合うことも増えてきました。
―家族について。
佳子は国内外でさまざまな公的な活動がありました。それぞれの務めに心を尽くして取り組んでいるように感じられ、心強く思っています。彼女らしい生き方、幸せを心から願っています。
悠仁は春に運転免許証を取得しました。宮さまが大学時代から愛用されてきた山吹色のビートルを時々運転しています。宮さまが助手席に乗ることもあり、2人で御用地内をドライブして楽しんでいることもあります。
(長女小室眞子さんに子どもが生まれ)春に孫が誕生したことを、家族そろって大変うれしく思っています。自分がそのような年齢になったのかと不思議な気持ちになりました。孫が少しずつ遠出できるようになり、旅行をすることに慣れてから、よいタイミングで日本を訪れてくれたらと思っています。