
記者会見する参政党の神谷代表=21日午前0時43分、東京都新宿区
参政党は参院選で13議席を獲得することが確実となり、参院で予算を伴わない法案の提出が可能になる11議席以上に達した。「日本人ファースト」を前面に掲げ、支持を拡大。石破政権の物価高対策や外国人政策に反発する自民党支持層を切り崩し、受け皿になったとの見方が強い。外国人差別や女性蔑視と受け取れる神谷宗幣代表の発言に批判が殺到した。
神谷氏は20日の日本テレビ番組で、自民と連携する考えがあるかどうかを問われ「今の段階では考えていない。われわれは小さい党だ。政権与党と関わると崩されてしまう」と言明した。一方で、政策ごとに「組む可能性はある」とも語った。
候補者を全45選挙区に1人ずつ立て、比例代表に10人を擁立。神谷氏が全国各地で街頭演説し、交流サイト(SNS)を活用した。報道各社の情勢調査で勢いが鮮明になる中、獲得議席目標を当初の6議席から3倍超の20議席に引き上げた。
神谷氏は公示日の第一声で「高齢の女性は子どもを産めない」と発言。選択的夫婦別姓制度には明確に反対の立場を取った。外国人受け入れを問題視し「日本は日本人で支える国に」と訴えた。朝鮮人を意味する差別表現を口走り、直後に訂正することもあった。
20日のテレビ朝日番組では、高齢女性に関する発言を巡り「訂正する気も謝罪する気も一切ない。国会でも引き続き同じテーマで訴えていきたい」と述べた。
参政は2020年に結党。22年参院選で初めて議席を獲得し、昨年の衆院選で3議席を得た。