
閉校の方針が決まった大岸小学校
【豊浦】豊浦町教育委員会は児童数が減少する大岸小学校について、2027年3月末をもって閉校し、同年4月から豊浦小学校に統合する方針を決めた。現在の児童数は11人。明治時代から130年以上、地域の子どもたちを育んだ学び舎が幕を下ろす。
大岸小は1889年2月に開校。ピークの1943年には、全校児童は395人を数えた。しかし、金鉱山の閉鎖や農業者の減少などで人口は減り、本年度の入学者はゼロ。3、4年生も児童はいない。また入学者は26、27年度もいない見込みとなっている。
町教委は、これらを受け地域や父母との協議を進めてきた。その結果「全保護者が統合を承諾し、地域も了承した」(町教委)とし、6月3日の教育委員会で豊浦小に統合する議案を提出し、了承された。今後、統合準備委員会を立ち上げ進めていくという。
葛西正敏教育長は取材に「小さな学校を残したいとの思いはあるが、子どもの教育環境を最優先に考えると(統合は)致し方ない」と述べた。