
自衛隊員によって回収された航空自衛隊T4練習機の破片とみられる物=15日午前5時53分、愛知県犬山市
航空自衛隊のT4練習機が愛知県犬山市のため池に墜落した事故で、自衛隊は15日、安否不明の隊員2人の捜索を続けた。愛知県警や地元消防も同日午前、捜索を再開。池では機体の一部や2人が身に着けていたとみられるヘルメットなどが見つかっており、空自は詳しい経緯を調べる。
現場では迷彩服の自衛隊員らがボート上から捜索。日の出を迎えた午前5時前にはヘリコプターも加わった。池から機体の破片とみられる物を回収した。
空自によると、墜落機は新田原基地(宮崎県)所属で、いずれも男性の1等空尉と2等空尉が乗っていた。ともにT4の操縦資格を持つパイロットで、事故当時、どちらが操縦していたのかは分かっていない。
空自はT4の飛行を当面見合わせている。空自の事故調査委員会が原因を調べるが、墜落機はフライトレコーダー(飛行記録装置)を搭載しておらず、難航する恐れがある。
墜落機は14日午後3時6分ごろ、新田原基地に向け小牧基地(愛知県)を離陸。2分後にレーダーから機影が消えた。
防衛省は15日、金子容三防衛政務官が愛知県庁や犬山市役所を訪問すると発表した。事故の経緯や状況、今後の対応方針を説明する見通し。