
室蘭港に配備された室蘭署の警備艇「いぶり」
室蘭署は10日、警備艇「いぶり」(全長18・5メートル、19トン)を室蘭港に新たに配備し、運用を始めた。同署によると従来の警備艇「むろしお」(全長12・7メートル、12トン)と比べ機動力、操縦性能も大幅にアップしているという。
「いぶり」の配備は道内警備艇の配置転換と「むろしお」の老朽化のため。同署の警備艇が更新されるのは23年ぶり。
新たに配備された「いぶり」の船体は、赤色灯のほか警察のシンボルマーク「旭日章」もあり、さながら“海のパトカー”。アルミ製の16人乗りで、操舵室には計器やモニターが並ぶほか、船内先端には2段ベッドにもなるソファやトイレなどを備える。
警備艇の主な任務は、岸壁など立ち入り禁止区域への侵入を海上から監視するほか、捜索活動に当たる。
福澤孝博船長(52)は「船体が大きくなることで安定感が増し、天候が悪くても出動できる。巡航スピードもアップしており、大いに活躍できる」と期待した。
道内で警備艇を保有するのは室蘭署の「いぶり」のほか、函館西署や小樽署など5警察署の5艇。「むろしお」は道内で最も小さかった。