
市総合体育館の入り口に「避難所」と書かれた貼り紙を掲示する市総合体育館の職員=16日午前8時半ごろ、伊達市松ヶ枝町
土砂災害警戒情報の発令を受け、伊達市は16日、大滝区を除く土砂災害警戒区域に住む市内全域の住民を対象に、避難指示を一時出した。また、洞爺湖、豊浦、壮瞥の3町は、自主避難所をそれぞれ開設した。
伊達市は午前6時半、総合体育館(松ヶ枝町)に避難所を開設。同7時に避難指示を出した。同7時26分に避難指示の対象を上長和町、志門気町、喜門別町の3地区170世帯343人に切り替えた。同10時現在で5世帯10人が避難している。
総合体育館では、体育館の職員が「避難所」と書かれた貼り紙を入り口に貼った。避難した市民は心配そうにテレビを見ていた。
伊達市西浜町の主婦(67)は「自宅が海と川に挟まれているので、水位が増えたら身動きが取れなくなる。不安に思って来た」と話した。
洞爺湖町は午前8時に、あぶたコミュニティセンター(高砂町)、とうや湖コミュニティセンター(洞爺湖温泉)、洞爺総合センター(洞爺町)に自主避難所を設けた。同9時半現在で、とうや湖コミュニティセンターに1世帯1人が避難している。
豊浦町は同9時半に自主避難所を開設。場所は中央公民館(船見町)、大岸いきいきセンター(大岸)、礼文華生活館(礼文華)の3カ所。
壮瞥町も同7時、地域交流センター山美湖(滝之町)と農村環境改善センター(南久保内)に自主避難所を設置した。同9時現在で避難している人はいない。
西胆振行政事務組合消防本部によると、同9時現在で被害の報告は入っていない。伊達市によると、道路の冠水や農業用ハウスに水が入るなどの報告が数件あった。豊浦町によると、国道37号の豊浦トンネル近くで、「土砂が道路に流入して通行の妨げになっている」と町民から情報提供があったという。