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2021年4月15日(木曜日)

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2021/02/26 06:00企画・特集

新型コロナと向き合う 患者を受け入れる医療の現場㊥ 製鉄記念室蘭病院

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昨年12月のクラスター発生時。重症者のほか、中等症の患者も受け入れた製鉄記念室蘭病院(提供写真)=画像の一部は加工しています

◆―― 「ECMOチーム」編成、重症者への態勢を強化
 新型コロナウイルスの流行拡大が続く中、製鉄記念室蘭病院は昨年7月、最新の体外式膜型人工肺(ECMO)を導入した。さらに、昨年9月には心臓血管外科医・呼吸器内科医・循環器内科医のほか、臨床工学技士、集中治療室(ICU)看護部による「ECMOチーム」も編成した。

 人工呼吸器による管理でも、状態の改善が期待できない重症呼吸不全が生じた患者に対する整備。「西胆振医療圏で、自分たちが新型コロナの重症者を受け入れる」(前田征洋病院長)ための態勢を強化した。

■治療完結へ
 ECMOを導入する可能性がある西胆振医療圏の重症者は当初、西胆振など八つの2次医療圏で構成される3次医療圏(道央)の中心地・札幌に運ばれ、治療が進められた。同病院でも昨年5月に容体が急変し、重症となった患者の札幌への搬送例があった。

 その後、感染者が増え続け、札幌市内の医療体制がひっ迫。西胆振医療圏でも「圏域内で重症者の治療を完結する必要がある。(対応できる呼吸器内科医や臨床工学士らが所属する)当院が、重症者を受け入れる態勢を整備した」(前田病院長)という。

■役割を分担
 昨年11月中旬。道(室蘭保健所)と西胆振医療圏の4病院、室蘭市医師会が非公式に協議。各病院の役割分担を調整した結果、呼吸器内科医が5人所属し、ECMOを整備した製鉄記念室蘭病院が「重症者を受け入れる医療機関」として運用を始めた。

 直後の昨年12月中旬には、西胆振医療園でも洞爺湖町の病院(感染者計110人)や伊達市の特別養護老人ホーム(同計67人)でクラスター(感染者集団)が発生。4病院への入院受け入れ調整や要請が相次いだ。

 病院では「(役割分担による)重症者だけの受け入れでは他病院の負担も大きくなり、結果的に地域医療が破綻する」(前田病院長)と判断。計6床で、重症に加えて重症に近い中等症の患者についても受け入れた。

 西胆振医療圏は現在、道から新型コロナウイルス重点医療機関として市立室蘭総合病院と、受け入れ協力機関として製鉄記念室蘭病院を含む計3病院が指定される。

■地域が連携
 製鉄記念室蘭病院では昨年4月22日から、新型コロナに感染した患者の入院を受け入れてきた。今月23日まで同病院に入院したのは計17人。内訳は重症者8人、中等症の患者は6人などだ。

 病院や特別養護老人ホームのクラスター発生時には「病床がひっ迫し、かなり危機的な状況となったのは事実」と明かす前田病院長は「自院と他院の感染認定看護師の連携体制があったため、乗り越えられたのが一番の要因だった」と話す。

 製鉄記念室蘭病院は、もとは感染症医療機関ではない。このため、新型コロナの入院患者は病棟の一角を使った“専用病床”で対応した。感染管理認定看護師の平井将啓さん(48)は、グリーンゾーン(清潔区域)とレッドゾーン(汚染区域)の区別や動線は「ガイドラインなどの先例を踏まえ、圏域の医療機関を参考に進めた」と話す。

 西胆振医療圏は、管内15医療機関の感染症担当者らによる「感染対策地域ネットワーク」が2012年(平成24年)に発足している。圏域内で感染症アウトブレーク(突発的な集団発生)対策を徹底するため、感染管理認定看護師などが「相互協力態勢を築く土壌」もある。

 新型コロナ対応でも、4病院の感染症担当者が積極的に情報交換・情報共有した。前田病院長は「西胆振は(職種ごとに)独特の良好な関係が既に構築されている」と指摘。各病院のスタッフによる「普段からの連携」が地域にとっても未曽有の事態を乗り切る一因にもなった。

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