有人宇宙船「神舟21号」を載せ、打ち上げられたロケット「長征2号F遥21」=10月31日、中国・酒泉衛星発射センター(共同)
【酒泉共同】中国は10月31日、北西部の酒泉衛星発射センターから有人宇宙船「神舟21号」を打ち上げ、約3時間半後に宇宙ステーション「天宮」とのドッキングに成功した。神舟21号の乗組員3人は半年ほど滞在し、船外活動や科学実験を行う。習近平指導部は2030年までに中国人初の月面着陸の実現を目指しており、宇宙開発を一段と加速する構えだ。
神舟21号はロケット「長征2号F遥21」に搭載され、10月31日午後11時44分(日本時間11月1日午前0時44分)に打ち上げられた。機体はオレンジ色の炎を噴き出し、「ゴーッ」という爆音を響かせながら夜空に上昇。見物に来た子どもらは見えなくなるまで手を振っていた。
3人の乗組員は神舟20号のメンバーと交代し、天宮の保守管理のほか、生命科学や医学など幅広い分野の実験を実施。マウスを飼育し、無重力空間での行動を研究する。乗組員の一人、武飛氏(32)は中国の飛行士の中で最年少という。
習指導部は「宇宙強国」を掲げ、22年に天宮を完成。約半年に1度のペースで有人宇宙船を打ち上げ、外国の飛行士を天宮に受け入れる準備も進める。昨年6月には世界で初めて月の裏側からの試料(サンプル)を持ち帰った。月などへの宇宙探査「アルテミス計画」を進める米国に対抗し、宇宙開発競争の主導権獲得を狙っている。
























































