
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体王座防衛戦で判定勝ちし、ベルトを抱え笑顔の井上尚弥。史上最多タイの世界戦26連勝を達成した=14日、名古屋市のIGアリーナ
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(32)=大橋=が14日、名古屋市北区のIGアリーナで行われた防衛戦で、史上最多タイの世界戦26連勝を達成した。
世界ボクシング協会(WBA)同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30)=ウズベキスタン=に判定勝ちし、4団体の王座を防衛。ヘビー級で一時代を築いた米国の伝説的なボクサーのジョー・ルイス、50戦全勝の戦績で世界5階級制覇を成し遂げた米国のフロイド・メイウェザーに並んだ。
2016年リオデジャネイロ五輪バンタム級で銅メダルを獲得したアフマダリエフからダウンは奪えなかったが、採点でジャッジ3人が大差をつける快勝だった。
井上尚は来年5月に、世界バンタム級2団体王者の中谷潤人(27)=M・T=とのビッグマッチが計画されている。
井上 尚弥(いのうえ・なおや) 神奈川・相模原青陵高でアマチュア7冠。12年10月プロデビュー。14年4月にWBCライトフライ級、同年12月にWBOスーパーフライ級、18年5月にWBAバンタム級の王座を獲得。19年11月にワールド・ボクシング・スーパーシリーズで優勝し、22年12月に世界主要4団体王座を統一。23年7月にスーパーバンタム級2団体王者となり、4階級制覇。同年12月に4団体の王座を統一した。右ボクサーファイター。32歳。神奈川県座間市出身。
【ボクシング主要4団体】多数の王座認定団体があるプロボクシング界で、権威があるのは、世界ボクシング評議会(WBC)世界ボクシング協会(WBA)国際ボクシング連盟(IBF)世界ボクシング機構(WBO)の四つ。1921年創設のWBAは最も歴史がある。日本のプロボクシングを統括する日本ボクシングコミッション(JBC)は、世界王座の乱立は望ましくないとして、IBFとWBOを公認していなかったが、2013年に両団体を正式に承認し、加盟した。