
IWCの日本酒部門の最優秀賞「チャンピオン・サケ」に選ばれ、喜ぶ山梨銘醸の北原対馬社長(右から2人目)=9日、ロンドン(共同)
【ロンドン共同】英ロンドンで9日、世界的なワイン品評会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)の発表があり、日本酒部門の最優秀賞「チャンピオン・サケ」に山梨銘醸(山梨県北杜市)の純米大吟醸「七賢 白心」が選ばれた。IWCの日本酒部門は2007年に設立され、19回目の今年は国内外の387蔵、1476銘柄がエントリーした。
「七賢」は山梨銘醸の代表銘柄。「白心」は地元で収穫した酒米を精米歩合27%まで磨きゆっくりと低温醸造し、1年間熟成させた。審査員から「白桃と湧き水の香りを帯びた繊細な味わいで、柔らかな米の甘みと絹のような余韻が見事に調和している」と評価された。
山梨銘醸の北原対馬社長(42)は「白心は地元白州の米、水でつくった酒で、白州の恵みを存分にボトルに入れ込んだ大切な商品」と語り、地元の農家や地域の人々に感謝を伝えた。「山梨はワインで有名な県だが、山梨の日本酒を国内外に届けるチャンスだ」と期待も示した。
優れた蔵元「サケ・ブリュワー・オブ・ザ・イヤー」は、4年連続で新沢醸造店(宮城県大崎市)に授与された。同醸造店は11年の東日本大震災で蔵が全壊した後、新たな場所で再開した。手頃な価格で高品質な「グレート・バリュー・チャンピオン・サケ」には北鹿(秋田県大館市)の「華秋田」が選ばれた。
日本酒部門では、本醸造や純米吟醸、大吟醸、古酒など計10部門でそれぞれ最も優れた銘柄を選考。その中から最優秀賞を決めた。