
昼のように明るく照らされた桜島=19日午後11時8分(無人定点カメラで撮影)
19日深夜、近畿や四国、九州地方など西日本の広い範囲の上空で、強い光を放つ玉のようなものが確認された。交流サイト(SNS)上でも目撃情報が相次ぎ、鹿児島地方気象台は「火球か隕石ではないか」としている。
共同通信が和歌山県那智勝浦町に設置しているカメラでも午後11時8分、強い光が確認された。小さな球状の光は真っ黒な夜空を切り裂くように突然現れ、流れ落ちながら空いっぱいに広がる大きな光に。それまで写っていなかった山の稜線や空の雲を昼間のように明るく照らし出した。光が確認されたのは約4秒間だった。
鹿児島地方気象台のカメラにも空が明るくなる様子が写っており、四国でも確認された。
徳島県阿南市科学センターの学芸員今村和義さん(39)は自宅で光の姿を撮影。「これまでにも観測したことはあるが、これだけ強い閃光を放つものは年に1回あるかないかだと思う」と話した。高知県でも四万十天文台の天文担当谷沙希さん(36)が自宅の定点カメラで光を捉えた。「最初は花火や雷かと思った。とても驚いた」という。
各地の自治体や警察によると、光の玉に関連したけが人の情報は寄せられていない。