
韓国大統領選で当選を確実にし、支持者の前で花束を掲げる「共に民主党」の李在明前代表(中央)=4日未明、ソウルの国会前(共同)
【ソウル共同】3日投票の韓国大統領選で勝利した革新系政党「共に民主党」の李在明前代表(60)が4日早朝(日本時間同)、大統領に就任した。開票が終了し、中央選挙管理委員会が当選を認定した。李氏は同日未明、ソウルの国会前で演説し、尹錫悦前大統領の「非常戒厳」宣言を発端とした「内乱」の克服を強調。「軍事クーデターを二度と起こさせないようにし、民主主義を回復させる」と述べた。
李氏は4日、国会で就任宣誓する。任期は5年。戒厳令後に混乱が続いた内政や経済の立て直しが急務だ。トランプ米政権の高関税政策や核戦力を増強する北朝鮮への対応も課題となる。日韓関係を巡っては、尹前政権が進めた協調路線を継続するかどうかが焦点だ。
中央選管によると、確定した得票率は、李氏が49・42%、保守系政党「国民の力」の金文洙前雇用労働相(73)が41・15%、保守系少数政党「改革新党」の李俊錫議員(40)は8・34%だった。投票率は79・4%。
聯合ニュースによると、李在明氏は首相に、共に民主党執行部の金民錫議員(61)を、大統領秘書室長には同党の姜勲植議員(51)を充てる人事を内定した。
李在明氏は4日未明の演説で、対北朝鮮政策を巡り、国防力を強める一方で「対話と協力、共同繁栄の道を模索する」と表明。尹前政権が取った強硬路線一辺倒からの転換を表明した。
李在明氏は選挙戦で「内乱勢力への審判」を訴え、3年ぶりの政権交代を果たした。