
都市計画変更の説明が行われた審議会
第58回室蘭市都市計画審議会が26日開かれた。市は、室蘭市地域医療連携再編等推進協議会が示した急性期医療や救命救急の二次医療圏の拠点となる製鉄記念室蘭病院(知利別町)への立地誘導を図るため、同院が隣接地に関連施設を立地するほか現在地での建て替えを可能とする都市計画変更を説明した。
昨年11月の同協議会で、東室蘭地域の医療機関である同院への段階的な集約化を進める方針が示された。隣接地を活用した病院施設の機能集約・再編に向けた検討が行われており、都市機能誘導施設である同院の立地誘導を図るため、建て替えを可能とする都市計画変更を行うこととした。
変更は大きく2点。建て替えにより今後必要な医療機能を確保する場合、現在の指定容積率である200%を超える見込みであるため、特定用途誘導地区に指定する。この場合、指定容積率は最大300%になる。現在の容積率は150%ほどで、建て替えにより200%超となる見通しという。
また、職員駐車場敷地へ病院管理本部機能などを担う事務棟を建設する必要があることから、用途地域の変更を行う。現在は事務所の建築ができない第1種中高層住居専用地域だが、床面積3千平方メートルまでの事務所が建築可能となる第1種住居地域とする。
委員11人が出席。同日は都市計画変更に伴う予備審査の位置付けで、審議会事務局の市都市建設部から都市計画の変更について説明があった。
委員からは、駐車場の確保や道路の拡幅についての意見が出た。事務局は「将来的には駐車場の確保を検討していると聞いている。病院周辺の市道は、爆発的に交通量が増える想定ではなく、現状のままとなる」と答えた。
8月下旬の諮問などを経て、10月上旬に決定する見通し。